女子高生?中学生?

 やっぱり雨になりました。クウネル爺さんの天気予報は当たります(笑)頭が良く、パソコンに詳しければ何か商売の方法を考えるかも知れません。今頃はきっと左うちわで裕福な老後を楽しめたはずなのですが残念です(笑)

 さて、昨日の日記の続き、クウネルがひげマスターとしてコーヒー屋をやっていた頃の話しです。気がつけばカウンター席に腰を下ろしていたおかっぱ頭の女性高生を、ひょっとしたら中学生ではないかとひげマスターが疑い出したちょうどその時、カランコロンと音を鳴らして静かに開くドア・・誰か来たのかとお冷用のグラスに氷をれながらドアを見たひげマスターですが誰も入って来る人が居ません。そ〜っとドアが開いただけなのです。

 ひげマスターは無意識にカウンターを見ました。おかっぱ頭の女子高生か中学生が、居るのかどうかを確かめたのかも知れません。本能的におかっぱ頭が人であって人でないように感じたせいかもしれません。

 本能的直感とは恐ろしいものです。予想どうり、カウンターには誰もいませんでした。ただ、ひげマスターがカウンターに座っていた女子高生に出したグラスの氷が解けて、あふれ出しそうになってコースターを濡らしているだけです。

 人は目に見えないものを信じません。理解できないことを信じません。「俺は確かに女子高生を見た・・」ひげマスターは自分に言い聞かせました。カランコロンのチャイムには気づきませんでしたが、おかっぱ頭の女子高生とも中学生とも見える女の子が確かにカウンター席に独り居たのです。だからお冷を出したのであり、メニューを広げたのです。 眼の前に、広げられたメニューもあるしお冷グラスもあります。ひげマスターはもう一度ドアを見ました。ドアは少し開いたままで止まっています・・

 迷った末にひげマスターは動きました。とにかくドアを閉めねばなりません。暑い中を来店してくれたお客様のために、お客様が居なくてもガンガンクーラーを聞かせています。ドアを開けるとすぐに涼しく感じさせるためにはちょっと強めに冷房をかけているのです。お店の中で身体が冷やされ、寒く感じる頃に温度を上げ、快適に過ごせるように調整するように心がけているのです。ドアを開けっぱなしにして冷気を外へ逃がすのはもったいないし、少しだけドアが開いているのも気になりました。

 ドアの前へ立ち、まばゆい外の光と熱気に顔をしかめながらドアを閉めようと取っ手をつかみ、引っ張りました。重い・・なぜか鉄のドアになっているかのような重みがあります。

 良く考えると、ドアは開けると自動的に閉まるようになっています。外から引くとバネが伸びてドアが開き、手を離すとゆっくりとバネが戻ります。風でドアが開くはずはありませんし意図的に開いたままにするにはクサビかなんかをドアに挟んで閉まらないようにせねばならないのです。

 ひげマスターは霊感が強い方ではありません。子供の時、幽霊らしきものを見たことはありますが、多分見間違いだったのだろうと思っていますし、幽霊が出ると言うお寺へ友人と一緒に立ち寄った時、幽霊が居ると言う部屋の前が異様に寒く、友人は「冷気がした」と飛び上がるように遠のき、そそくさと立ち去ろうとしたのですが、「この部屋だけクーラーかけているのさ」と、室内からこぼれる冷気をそう理解したくらいなのです。

 なので、ドアが閉まらないのは石か何かが挟まったのだろうとしか思えません。が・・小石や木切れなどが挟まっているようではありません。おかしいなぁ・・と、もう一度ドアを引きました。やっぱり重い・・「引いても駄目なら押して見よ」ふとそんなことを考えました。ドアを押しました・・

 意外と軽くドアが開きました。で、手を離すとバネが働き、自動的にドアが閉まりました。ふと、ホール席が気になりました。カランコロンとチャイムが鳴ったのだし、気づかぬうちにお客様が腰かけているかも知れない・・そう思ったのです。誰もいませんでした・・念のためにトイレも確かめました。誰もいませんでした。もちろんカウンター席にも誰もいません・・何だ?そう思いながらスポンジの焼きあがりを待った日・・忘れていたあの事件・・あれは何だったのでしょうね・・